蜂の子の摂取で起こりうるアレルギーとは?

ミツバチやスズメバチなどの幼虫である蜂の子は、三大栄養素や各種ビタミン、脂肪酸など数多くの成分を豊富に含んだ栄養価の高い食品です。
古来貴重なタンパク源として常食されただけでなく、優れた効能を持つために薬用にも珍重されるなど、人体の健康の維持や増進に高い有用性が認められているものの、すべての人にとってよいものとはいいきれません。
特に、なんらかのアレルギーを持っている場合には、蜂の子の摂取を控えるのが無難な場合もあるのです。
この記事では、蜂の子を摂る際に注意したいアレルギーについてご紹介します。

アレルギーとは?

人体には、ウイルスや細菌が体内に侵入した際につくられる抗体により、これらを異物とみなして撃退する『免疫』という機能が備わっています。
しかし、その免疫機能が、本来なら人体に無害な食品や花粉などの物質に対しても、有害だと過剰に反応して過度な攻撃をした結果、自身の細胞までも傷つけてしまうのがアレルギーなのです。
アレルゲン、もしくは抗原と呼ばれる原因物質には、花粉や食物、ダニやハウスダスト、化学薬品など多くの種類があり、そのいずれに反応するのかには個人差があります。
なんらかのアレルゲンが体内に侵入すると、その撃退のために人体の皮膚や粘膜組織に多く存在するマスト細胞から、ヒスタミンなどの化学物質が一気に放出され、アレルギー反応が現れるのです。
具体的には、かゆみや赤み、じんましんや発疹、口や目の粘膜の腫れなどのほか、腹痛や咳、嘔吐や血圧低下など様々な症状が挙げられます。

蜂の子の摂取によって起こりうるアレルギーについて

ここでは、蜂の子を食べることで起こりうる、主なアレルギーについてご紹介します。

タンパク質によるアレルギー

過去に卵や乳製品など、タンパク質によるアレルギー反応を起こしたことがある人は、蜂の子の摂取に注意が必要とされています。
身体が異物と判断しやすいとされるタンパク質は、食品アレルギーの代表的なアレルゲンの一つに挙げられ、反応すると皮膚や目のかゆみ、赤みやじんましん、咳や喘息などの症状が現れます。
特に、わずかな刺激で発作が起こりやすい喘息の人は、タンパク質のアレルギー反応にも注意する必要があります。
蜂の子は古い時代から多くの国で貴重なタンパク源に活用されてきたほど、豊富なアミノ酸をバランスよく含む良質なタンパク質です。
アレルギーを持たない人には積極的に利用したい食品の一つであるものの、タンパク質にアレルギーの不安がある人は、蜂の子の摂取を避ける方が無難といえます。

タンパク質の一種『トロポミオシン』にも注意

エビやカニ、シャコやオキアミなど甲殻類全般に含まれる『トロポミオシン』というタンパク質の一種が、蜂の子にも含まれていることがわかっています。
特に蜂の子のサプリメント製品は、加工の過程で原材料にエビやカニを含んでいるものに注意が必要です。
また、甲殻類以外にも、イカやタコなどの軟体動物や貝類にも含まれているため、これらの食材にアレルギーがある場合には、トロポミオシンに対しアレルギー反応が起こる可能性もあると考えられています。
トロポミオシンは甲殻類アレルギーのアレルゲンとなり、皮膚のかゆみや唇の腫れ、腹痛などが現れるほか、重症ではショック状態に陥るなど、短時間で全身にアレルギー反応を引き起こし、蜂の子でも同様の反応が起こるとされています。
ただし、甲殻類や蜂の子に含まれる場合ではトロポミオシンの構造が異なるため、甲殻類アレルギーを持つ人が蜂の子を食べた際に、必ずしもアレルギー反応が現れるわけではないともいいます。
いずれにしても、甲殻類や軟体動物などにアレルギーがある場合には、蜂の子の摂取は慎重に判断すべきといえます。

蜂毒アレルギー

ミツバチやスズメバチ、アシナガバチなど、いわゆる『人を刺す蜂』が持つ毒には、アレルギー反応を起こす成分が含まれているため、蜂毒アレルギーを持つ人も注意が必要とされています。
人によっては、蜂に刺されたあとにその毒液に対する抗体ができる場合があり、次に蜂に刺されてしまったときにアレルギー反応が現れる可能性があるためです。
また、ごく短時間に急性のアレルギー症状が全身に現れるアナフィラキシーが引き起こされる恐れも指摘されています。
蜂に刺されたとき、蜂毒アレルギーを持たない人であれば、患部に軽い痛みや腫れが起こり、数日経てば消えていくものの、アレルギーを持つ人のうちの一部には、急な血圧低下や意識障害によるアナフィラキシーが起こる恐れがあるのです。
なお、刺す蜂の武器でもある毒針は、産卵管という生殖器官が変化した、メスの蜂のみが持つものです。
そのため、未成熟な蜂の子には産卵管ができていないので、蜂の子そのものには毒による影響の心配はありません。
さらに、蜂の子に利用されるのはオスの幼虫が主となるため、産卵管となる針が存在せず、毒もありません。
とはいえ、蜂の子の摂取と蜂毒アレルギーとの関係性は、完全に解明されたわけではないので、アレルギー反応が100%起こらないとは限らないと考えられています。
不安がある場合には、あらかじめアレルギーの有無を確認したうえで、摂取するかの判断をするのをおすすめします。

【参考URL】
蜂の子サプリの副作用
http://kubotaatsushi.skr.jp/sideeffect.html
蜂の子にアレルギーはある?
https://www.hydeparkmedia.com/012.html